尾道造船、脱「3K」へロボット導入 「若者をひき付ける職場に」 

出典:日経新聞

 

政府が2035年までに国内造船建造量を現在の倍に拡大する方針を打ち出した。ただ道のりは簡単ではない。

造船はきつい・汚い・危険の「3K」職場と言われ人手不足が重くのしかかる。

中堅の尾道造船は打開策の一つとして積極的な自動化を打ち出した。

 

25年11月、尾道造船で同社初となる産業用ロボットを使った船体ブロック部品の自動溶接ラインで導入に向けた調整が進められていた。

門型の機械に青いロボットアームが2本宙づりにされており、一方が部品のスキャンを、

もう一方がそのデータを元にした溶接を担う。

従来は人手に頼っていたが、新しいラインは人がいったん簡単に仮組みした部品を並べておけば、ロボットが昼夜を問わず働いてくれる。

最終的には小型部品の溶接工程の70%程度をロボットに置き換えることを目指す。

一般的に産業用ロボットは事前のプログラミング無しには動くことができない。

自動車などの量産品は同じ動きを何度も繰り返すような単純作業工程も多くロボットが活躍する余地もある。

一方、日本の造船業は一隻一隻オーダーメードが基本で製造業というよりもビル建設などに近い。

その為、造船業は鉄の切断や溶接など職人の技量に頼る面が大きい

資金と手間をかけてロボットを導入するよりも、人を雇い高度な技術を持った職人を育成する方が効率がよく自動化が進まなかった。

 

35年までの国内造船建造量倍増を目指す政府も人手不足対策を本格化させている。

造船業での自動化を進めるため、現場で求められる鉄鋼の溶接や曲げ、塗装といった動きをAIに学ばせ作業を代替できるロボットの開発を後押しする方針だ。

実現すれば複雑なプログラミングが不要になり、造船会社がより簡単にロボットを導入できるようになる可能性がある。

造船業の脱3Kへの一歩だ。

私は日々様々な造船所へ訪問しますが、国内建造量倍増計画の話しはどこの造船所でも話題に上がります。

聞こえてくる現場の声は今の設備や人員では難しく達成出来る事は難しいのではとの意見ばかりです。

以前紹介させていただいたマイルズの件もありますが、船型を同一化してかつ今回の記事のようにロボットを導入して自動化を進めていく事が一つの道筋になると思います。

ですが造船業ではいわゆる職人といわれる方々が多く存在し熟練の技と技術が必要となる事も多くあります。

有名どころではぎょう鉄と呼ばれる加熱と冷却を使い鉄板を曲げていく加工技術があります。

一般的に一人前になるまで10年~20年はかかるとも言われております。

そのような技術をロボットがすぐに出来るとは考えづらくロボットの導入は限定的になるのではないかと思います。

 

造船はこのような職人なしでは成し遂げられない仕事で、

実際今回紹介させていただいた尾道造船様でも技能オリンピックという職人の技術を競うコンテストも開催しております。

職人の技と技術なしに成し遂げられない造船業ですが、政府もロボットの開発に力を入れていくという記事も出ていましたので、

今後の展開に注目し建造量倍増計画について追っていきたいと思います。