子どものこころ、診察遠く 高まる需要に専門医が不足
子供の発達障害や不登校などを診断・ケアする専門医の不足が深刻化している。
児童10万人当たりの数は米国(14人)やドイツ(25.4人)などと比べ、日本は8人程度と少なく、診察予約に1年近くかかることもある。
人材育成も喫緊の課題となっている。
精神科を受診する子供は増えている。
厚生労働省の2023年の患者調査では、5歳から19歳を対象に1日当たりの外来の精神科受診数を調査。
その結果、2005年度と比較して14400人増加していた。
発達障害の認知度が向上し、学校の先生などが、授業中に座っていられない・癇癪が抑えられないなど、可能性のある児童に指摘するようになっているようだ。
現在の日本では、地域差もあるが、専門医1人当たりの児童数は1万人以上(静岡県は1.5万人以上~2万人未満)、ケアを必要とする子供は増えているが、専門家は全く足りていない。
国策としては、オンライン診療の拡充となっているが、対面の診察予約で忙殺される状況下で、オンラインまで手を広げることは非現実的である。結果として、初診予約までの待機時間は数か月から1年というケースが常態化している。
なぜ専門医が足りないのか。
そもそも児童精神科医になるためには医師免許を取得後に精神科専門医もしくは小児科専門医の資格を取る。
更に3年以上の研修を受けて子供の心に対する専門医の認定を受ける。
この過程は欧米も同じだが、問題は医師側の負荷にある。
海外では、看護師やソーシャルワーカーらが連携するチーム医療が標準化されている。
一方、日本では、「専門医に対応してもらいたい」というニーズも相まって、大半を専門医が行うことが殆どである。このような過酷な状況から、他の診療科の方が、採算が良いという現実的な問題もある様だ。
この記事を読んで、小中学生の不登校についても調べてみた。
文部科学省の調査では、2024年度、全国の小中学生の不登校は約35万3千人だそうだが、10年前と比べて4倍に増えている。
いじめの認知件数も同程度増加していた。
一昔前は、不登校やいじめは友人関係などに起因するケースが多いとされていたが、近年は発達障害など様々な要因があることが指摘されている。世界的に見ても発達障害と診断される子供は増えており、今まで「実在」はしていたのだが、「意識・認知」されてきたことで、表面化してきた問題の一つなのだろう。仕事においても、このようなことは存在する。例えば、今年は材料不良など報告件数が昨年より多い。
品質意識の向上や不適合に対する認知が向上した結果、品質が悪化したわけではないのに、不良報告数が増加するという現象が起きている。これは、この先のことを考慮すると「膿を出している段階」ともいえる。
認知されたことで露呈した問題点。問題が露呈したのならば、改善するだけである。
今回の記事のことも数年後には改善に向かっていることを切に願う。
