アジアの脱炭素、日本主導は正念場 米欧は厳しい目

日本とオーストラリア、東南アジアは18日、脱炭素の連携枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」首脳会合を都内で初開催した。電力需要の拡大に対応するため火力発電所も温暖化ガス排出を減らす対策を講じながら活用する方針だが、米欧からは厳しい目が向けられている。

同日まとめた共同声明は、壁に貼れる新型太陽電池といった再生可能エネルギーのほか、水素・アンモニア、二酸化炭素(CO2)の貯留技術など火力発電の温暖化ガス排出を減らす案件も含めて進める方針を盛り込んだ。

一定の化石燃料の活用も含む「多様で現実的な道筋」で進める方向も明記した。日本が主導する形で各国のエネルギー事情に応じた政策の工程表を作り、アジアの脱炭素を促す。

ただ火力の脱炭素技術には米欧が石炭火力の延命策と批判する内容も含まれている。

燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを石炭に混ぜて温暖化ガスの排出量を減らす取り組みだ。

米欧はこの混焼技術の温暖化ガス削減効果を疑問視している。アンモニアの50%混焼を実現した場合でもガス火力発電よりも多くの温暖化ガスを排出するとの試算もある。

経済産業省幹部はアジアの経済成長に伴う電力供給の拡大と脱炭素を両立するには一定量の化石燃料の継続利用が欠かせないとみる。日本はアジアを火力の脱炭素化で支援する構えだが、中国は再生エネ導入で先行する。本丸である再生エネの導入も進めなければ国際競争で将来後れをとりかねない。

日本は電力供給の拡大と脱炭素の2つの課題がある中で、両立させるには化石燃料を使用しなくてはならないため、なかなか脱炭素から抜け出せないのが目に見えている。

そんな中でもアジアでは中国は日本と比べ先行しているため、自民党のキックバックなど騒がれているが、もっと違うことで日本は力を入れて欲しいな。と感じました。