就業継続「モームリ」な訳は
退職希望者に代わり会社に退職の意思を伝える業者「退職代行モームリ」は
このほど「離職率を下げる参考にしてほしい」と利用者1.6万人分のデータを公表した。
同社が依頼を受ける際に記録する「ヒアリングシート」によると、利用者の年齢層は20代、30代で8割超を占め、40代以降は年齢が上がるにつれて減少。勤続年数別では「1カ月〜6カ月」が最も多く、次いで「1カ月未満」「6カ月〜1年」が続き、入社後1年以内が全体の75%を占めた。
今年の春、特に注目を集めたのが、入社したての新人が退職代行を使って超早期離職する現象だ。
4月からの4カ月で新卒利用者の退職理由で最も多かったのが「入社前の契約内容・労働条件と勤続実態の乖離」。
求人票に「髪色自由」とあったのに、髪を黒く染めないと出社できないと言われた。
服装自由という言葉を信じて行ったら入社式に出させてもらえなかった。「残業はない」と伝えられていた職場では、残業が常態化していた。
売り手市場が続く就職活動。
企業は自社を良く見せるために聞こえの良い情報を就活生に伝えていないだろうか。
「入社してしまえば我慢して働く」という昭和の発想は、Z世代の若者には通用しないと同社の谷本社長は語る。
記事にあったような超早期離職について、私はまだ社会に出たことのない学生が抱く会社へのイメージと、企業の考える「これくらいは社会人として常識の範囲内」という思いのすれ違いが招いた結果のように感じました。
詳細を詰める手間や労力をそれぞれが惜しまなければ、互いが互いのいいように解釈し互いに残念な結果になることは避けられたかもしれません。これは自分の仕事にも通じることだと感じます。
先の、「自社を良く見せるために聞こえの良い情報を伝えていないだろうか。」という言葉にも、即納のイメージを持ってもらうためにギリギリの納期を伝えたり、先方が都合よく解釈しかねないあいまい表現をしてしまったり、ついやってしまいがちな日常を顧みました。
企業の採用の続きには教育係や総務などたくさんの人の労力がかかるのと同様に、私たちの受注の続きにも製造・検査・梱包など多くの方の力が必要になります。
目の前のお客様に喜んでもらうことばかり考えず、受注した後のバトンをつないでくださるみなさんの状況も想像して、まずは余裕のある納期設定を徹底しようと痛感した記事でした。