迫るサウスの時代、覆る常識
世界秩序が塗り替わる。変化の中心は覇権を争う米国と中国だけではない。グローバルサウスと呼ばれる新興勢も台頭し
国際社会の極は北から南へと揺れ動く。従来の常識が覆る「ポーラーシフト」の時代に入った。
2023 年 12 月16日、サウジアラビアのリヤドに主要7カ国(G7) やインド、トルコなどの政府高官がひそかに集まった。
ウクライナが提唱するロシア軍の全面撤退を柱とする「和平案」を協議する非公式会合だ。
和平案はウクライナ主導でロシアに対抗する狙いだった。ところがこの日の会合では、新興国からウクライナに早期停戦に向
けたロシアとの対話を促す声が相次いだ。ウクライナははねつけ、会合は冷ややかな雰囲気で終わったという。
リヤド会合に先立つ 23 年 10 月の会議でもトルコなどが欧米への批判を展開した。ロシアを「国際人道法違反」と断じる一方、
イスラエル寄リ添う欧米の[二重基準」に不信を募らせる。
1945 年の第 2次大戦終結から約 80 年がたった。世界は戦勝国を基軸に国連などの戦後体制を築き、安定と繁栄を享受して
きたが、限界と矛盾があらわになってきた。
代わりに発言力を高めたのが新興国だ。
インドのモディ首相は長年、日本やドイツと安保理改革をめざしてきたが、サウスの代弁者として旧秩序を批判する。
イドは 23 年、最大の人ロ大国になった。国連統計では 22 年の世界人口は80 億人と、1950 年の3倍強に増えた。中国を
除く斩更国による枠組み「7カ国グループ(G7)」の仲びが苦しく、いまでは 割を占める。
経済でも新興国が主役となる時代へ向かう。インドの国内総生産(GDP)は26年に日本を上回る見通しだ。三菱総合研究所は
G77の GDP が40 年前後に米国や中国を抜くと試算する。
軍事バランスも変わり始めた。30 年前はG7 が世界の軍事費の7割を握っていたが、22 年の比率は5割に下がった。
プラジルはテイーゼルエンジンで動く攻撃型潜水艦をベースに原潜を開発する
実現すれば南半球初、米中口などに続く 7カ国目の原潜保有国となる。提督は「核弾頭は積まない」と言うが、周辺国は海軍
増強に動きだす。
中国の習近平(シー。ジンピン)国家主席は 23年11月、バイデン米大統領と会い「世界二分論」を主張した。しかし世界はそう
単純ではない。
北京で23年 10 月に開いた広域経済圏構想「一帯一路」首脳会議では、首脳級の参加国が24カ国と19 年の前回会議(37カ
国)から減った。陣営内でも利害が入り乱れる。
グローパルサウスも決して一枚岩ではない。
私はこの記事を読んで、これだけ新燃料などが本格化した中で、サウスの影響力が衰えないことへの衝撃がありまし
た。
人口が過密になると国外へ進出する動きが活発化し、それに伴って国民の新しいものを生み出す力も底上げされると
思います。
国際世界で生き抜くためには新しい物を生み出すカや、日本的に言えば雑草根性が必要不可欠だと感じました。