自動車保険の保険料 2025年1月 見直す

損害保険会社が軽自動車にかける自動車保険の保険料を2025年1月から見直す。各社でつくる損害保険料率算出機構が示した改定案を金融庁が28日に認可した。現行では損害率に応じて保険料を3段階としているが、7段階に細分化する。車種によっては保険料が最大2割上がる可能性もある。

自動車は車種によって事故や盗難に遭う確率が異なる。事故後の修理費にも差があり、保険金の支払額には隔たりがある。保険会社は車種ごとに違う損害率をもとに保険料の水準を決めている。普通車は17段階に分かれており、高級外車の保険料は高めに設定されることが多い。

一律だった軽自動車の保険料も20年1月から3段階になった。今回改めて細分化するのは衝突の被害を軽減するブレーキを載せた軽自動車も増え、車種ごとに損害率の違いが目立ってきたためだ。損害率が高い車種は現行の保険料より最大約20%高くなり、逆に低ければ同程度下がる見込み。保険料の差は現行の1.2倍から1.7倍程度に広がる。

保険会社は普通車のように、軽自動車でも損害率に応じて保険料をきめ細かく設定できるよう模索してきた。ただ販売車種の構成が異なるメーカー側との交渉が難航し、不調に終わってきた経緯があり、今回の細分化が各社の販売戦略に影響を与える可能性もある。

一般的に自動車事故を起こす確率の高い若年層に支持されるスポーツタイプの車種では保険料が高くなる傾向があるという。

国土交通省によると、今年3月末時点で軽自動車の保有台数は約3150万台と毎年増えているそうです。また、現在、車に関する保険は強制加入の自賠責保険と任意保険の2種類があり、ざっくり分けると被害者の救済のための最低限の保険としての自賠責保険、それ以外の保証として任意保険が位置付けられています。昨今の自動車の事故防止のための機能の向上などにより事故発生率は減少していますが、任意保険の未加入者による事故により泣き寝入りを強いられる被害者も少なくなく、やはり車を頻繁に使う者としては任意保険の必要性を再認識させられます。事故率の低い車を選ぶことが保険料の金額にも影響することになるため自動車メーカーの販売戦略にも影響しそうだと感じました。