教育禁止のアフガン女性、息ひそめ通う「地下学校」

 

女性の教育が厳しく制限されているアフガニスタンで、非公式に授業する「地下学校」が広がっている。

きっかけは20218月、同国でタリバンが実権を掌握したことにある。

タリバン政権はこの年、女性に対して日本の中学・高校にあたる中等教育を、その翌年12月には大学での教育を禁止。国連の報告によると、約250万人の女性が現在、教育の機会を奪われている。

彼女たちにとっては、地下学校だけが教育を受けられる唯一の選択肢だ。

 

地下学校の教室は民家の裏庭にある隠し小屋などで、教師たちは摘発やタリバンの攻撃など大きなリスクを抱えながらも、数学や社会など一般的な科目を教える。

学生たちもまた、家の壁をよじ登ったりタリバンのパトロールをすり抜けたりして命がけの登校を続ける。タリバンの摘発がやってきたら「聖典コーランの勉強をしていると答えるだけ」と笑顔すら見せる。

 

光の当たらない地下教室が、女性たちの未来を照らす存在となっている。

 

人の「学びたい」気持ちの根底には、知らないことを知りたいという好奇心、よりよい未来を迎えたいと思う向上心があると考えます。私もかつて、そういった気持ちを胸にイスラム教の聖典コーランを読んだことがありました。

 

何度も眠りの神に誘われ、難しい言い回しを読み解く大変な苦行でしたが、私の記憶の限りでは、コーランには女性に教育を受けさせてはいけないということは一言も書かれていません。

タリバン政権は人々の拠り所であるイスラム教を自分たちに都合のよいように歪曲して解釈し、一方的な支配につなげているようにしか見えず、この教育禁止の方針にも大きな怒りを覚えます。

 

女性の高等教育を禁止した背景には、男性に口ごたえするような知恵をもってほしくない、勉強や仕事に夢中になって家庭に入りたがらなくなっては困る、など様々な理由があるようですが、自分が優位に立つために誰かを抑えつけたり足をひっぱったりするような姿勢は双方にとって伸びしろが感じられず、国の方針として残念に思えます。男性も女性もお互いを讃え、高めあって国をよくしていこう、という切磋琢磨な考え方にタリバン政権がシフトできないものか、イスラム教唯一絶対の神アッラーにお祈りしたくなるような記事でした。