振動や音で害虫駆除 減農薬で収穫量増

茨城県つくば市の森林総合研究所や農業・食品産業技術総合研究機構など7つの機関や大学・企業が、振動や音で害虫を駆除する技術を開発した。

昆虫が情報伝達や繁殖に用いる手段を逆手に取り、行動を制御。農薬の使用を抑え、収穫量増も見込めるとして、2025年以降にまずトマト栽培用の装置を実用化する。

 

開発ではまずトマトに害虫であるコナジラミ類の成虫を放し、様々な周波数の振動を断続的に与えて実験。

振動を与えたトマトの幼虫の密度は、振動を与えなかった場合に比べて約4割〜5割以下となった。

食用キノコでは、シイタケの菌床に800ヘルツの振動を与えると、与えない菌床に比べてキノコバエ類のサナギや成虫の発生が遅れ、害虫の数を抑制するとともに、シイタケの発生本数も増え、成長を促す効果も認められた。

開発に参加する自動車用特殊鋼製造の東北特殊鋼は、磁場の変化で発生させた100ヘルツの振動をパイプ経由でトマトに伝える装置を研究開発しており、2025年以降にトマト栽培向けの振動発生装置販売を目指す。

 

農家の知り合いにきいたところ、通常、害虫駆除には化学農薬を使いますが、最初は少なくしようと始めても、農薬への抵抗力が付くため散布回数をどんどん増やしていかないとならなくなるそうです。

ただそうすると害虫の天敵である昆虫や、受粉に役立つ昆虫も殺してしまうほか、農家さん自身の健康も心配になるということでした。

最近では減農薬・無農薬やオーガニックという言葉を、意識高い系ではない一般のスーパーでも目にするようになりましたが、これは我々消費者だけでなく、自然環境や農家さんの健康を守る意味もあるのだと気づきました。

消費者は、お店に売られている食べ物にどれだけの農薬が使われているのか、ぱっと見ただけで知ることはできません。自分の口に入れ、自分の体を作っていくものに対してもっと関心をもとうと感じました。

 

この記事の、振動という、環境にも人体にも害のない方法で害虫を駆除する方法は害虫のことをよく知っているからこその発想であり、対象をよく知り研究する彼らに尊敬のまなざしを向けるとともに

夏の大敵ゴキブリへの対策もぜひ前向きに研究していただきたいと願った記事でした。