令和で輝く「カバン持ち」  若手スキル向上×ノウハウ継承

バブル入社世代と呼ばれる1987〜93年ごろに就職した人が60歳を迎え始めた中、退職していくベテランのノウハウの継承は企業の課題の一つだ。

みずほ信託銀行のコンサルティング部は、伝統としてきた「カバン持ち」制度を令和風に改良し、若手の育成に生かしている。
「精神は残しながら変えていく」。

ベテランと若手がコンビを組んで取引先に向かうカバン持ち。

みずほ信託コンサル部の場合、実際のカバンは上司も若手も自分で持つが、一緒に取引先に向かい、ベテランのやりとりを間近で学んでもらう若手の教育方法を指す。
1989年の創部以来、続けてきたカバン持ち制度を今でも採用し、中身は令和の時代に合わせて体系化した。

この部で働くコンサルタントがどういう姿を目指していくべきかは、かつては「見て盗め!」と不明瞭な点が多かったが、ガイドブックで可視化した。

定期的に習熟度チェックをするなど、着実に成長できる教育を目指している。

カバン持ちによる教育は、上司との距離の近さが一つのポイントになっている。

こうした利点は企業の規模が相対的に小さいスタートアップでも意識されやすい。

企業が長年、課題として取り組んできたノウハウの伝承。スキルアップを重視する若者にとって、昭和、平成から受け継がれて古い慣習にみえるカバン持ちも令和版にリニューアルされれば魅力的なものになる。

若者の成長と、企業マインドの継承という双方の目的を同時にかなえるツールになる潜在力を秘めている。

カバン持ちとされていますが私も現在席を固定して頂き、上司の皆さんの隣で業務を行っています。

フリーアドレスの時は、いざやってみると分からないことが多すぎて、聞きに行く時間ばかりに気を取られていました。現在はわからないこともすぐに聞くことができたり、私が止まっていたりして違うやり方をしているときは、私のやり方を見てアドバイスや時には注意もすぐにしていただけます。

人一倍覚えるのに時間がかかり、ミスばかりですが、今のうちに基盤を作るようにしていきたいと思います。

また、他社でも同じような教育制度の中で頑張っている方がいると思うと、同期のいない私は安心し、励まされた記事でもありました。