ロッテとアサヒ系が共に挑む 焼菓子原料のクラフトビール

 

2028年度までに食品廃棄物を10年前より50%以上削減する目標を掲げるロッテはこの度、食品ロス削減と新たな価値創造の取り組みとして、アサヒグループホールディングス子会社で、廃棄予定の食材のアップサイクル事業などを行うアサヒユウアスとの共同開発を始めた。チョコレート菓子「トッポ」の焼き菓子部分を原料にしたクラフトビール「トッポクラフトブリュー」をこの夏、イベントなどで数量限定販売する。

 

このクラフトビールでは、トッポの製造工程で生まれるプレッツェルの切り落とした端っこや割れて使えない部分を麦芽の一部に代替し、全原料の30%に使用。甘く香ばしい風味が楽しめるという。

 

トッポクラフトブリューは、8/31と9/1に千葉県ZOZOマリンスタジアム内にある「LOTTE OKASHI STADIUM」で販売された後、東京・北千住マルイで開催されるビールイベントでも展開予定。環境にも配慮し、リサイクル可能なプラスチックカップを使い、飲み終わったカップは販売場所で回収して新しいカップにリサイクルするという。

 

甘いものが好き、そしてそれと同じくらいビールが好きな人種にとってはぜひ数量限定といわず広く飲めるようにしてほしいと興味をかきたてられました。と同時に、10年間で食品ロスを半分以上減らすという、達成不可能にも思える目標をブレずに掲げ続けるロッテという企業に一流とはこういうものかと頭が下がりました。

 

同社による他の食品ロス対策をホームページを調べたところ「AIによる予測で、需要と供給のズレを最小化」している他、「賞味期限が近づいた製品をフードバンクへ寄贈」「期限切れ食品を包装のまま受け入れてくれる企業を見つけ飼料化に成功」もしているようです。自社内での研究開発はもちろん、分野の異なる企業や団体へも目線を広げて取り組む姿勢に、目標は掲げるものでなく達成するものという強い意志を感じました。

 

かたや自分を思い返してみると、目標を決めるとき、つまり一番やる気に満ちているときに理想高く目標設定してしまい、後からいろいろ理由をつけて下方修正し、最終的に落とし所を見つけてなんとか達成!と満足していた甘々な意志が恥ずかしくなります。

今年も残り4ケ月、一流企業のような立派な目標とまではいかないものの、最後までブレない小さくも確固たる目標をひとつ自分に課してみようと鼓舞させてくれた記事でした。