パナマ運河・メキシコ湾巡りトランプ氏に反論 両国政府
【メキシコシティ=市原朋大】パナマ運河(中米パナマ)の奪還に軍事力の行使も否定しない構えを見せたトランプ次期米大統領に対し、パナマ政府は声明で「運河の主権に交渉の余地はない」と断じた。
メキシコ大統領も「メキシコ湾をアメリカ湾に」の主張に反論し、トランプ発言への反発が広がった。
パナマ「運河主権に交渉余地なし」
パナマのアチャ外相は7日の声明で、「パナマ運河は歴史的な闘争と不可逆的な征服の一部。パナマはいかなる紛争にも参加しない」と不快感を示した。トランプ氏本人や政権移行チームと水面下でも接触していないとも強調した。
トランプ氏は2024年12月、パナマ運河の通航料金が高すぎると不満をあらわにし、「道徳的、法的な原則が守られないならパナマ運河の全面返還を求める」と交流サイト(SNS)に投稿した。運河返還を求める際に軍事力を行使しないと「約束するつもりはない」と発言した。
パナマ運河は太平洋と大西洋をつなぐ全長約80キロメートルの運河で、米国が完成させた。1914年の開通後も米国が管理し、99年にパナマに返還した。海上貨物の増加に伴って航路短縮の需要が高まっており、2023〜24年の水不足による通航制限の局面では先に通過する権利をめぐる入札価格も高騰した。
私はパナマ運河を経由する船舶の航海にどのような影響が生じるか考えさせられました。
例えば、パナマックスと呼ばれる「パナマ運河」を航海することができる最大サイズの船がありますが、トランプ氏の「通行料金が高すぎる」という主張が通り、既存の通行料金が変わってきたり、トランプ氏の一律課税を予定している関税に対する積極的な姿勢であったり、海上貿易に関係することは、トランプ氏が大統領へ就任してから多くのことが変わっていくことが想定されます。
そうなると、弊社の舶用事業も同様に影響が生じます。
製品の値上げを実施すれば、建造時にかかるコストも高まります。
トランプ氏の発言通り、運河の通行料金の変動や、貿易に対して一律関税を課された場合、採算がとれるのかどうかが問題になってくることが予想されます。
そのため、造船所の方々のお話や、先輩社員の皆様が行っているような他国の船主さんとのお話など、常に国際情勢に目を向けなければならないと、本記事を読んで意識を改めました。