バブル崩壊後の日本に似る中国、国有銀に静かな資本注入
中国の全国人民代表大会(全人代)が閉幕し、国有銀行に対する巨額の公的資本注入が決定された。
これは1990年代の日本のバブル崩壊後のような状況であるが、この決定は静かに行われ、世界は気づいていない。
特別国債が新たに発行され、国有銀行に資本注入されることになったが、今回の注入額は1998年の2倍。
中国経済の急成長に伴う膨大な不良債権問題がある中で、この措置だけで十分かは疑問が残る。
特に、不動産バブルの崩壊が影響しており、処理が必要な規模は過去のものとは比べ物にならない。
中国の経済運営を担当する李強首相は、報告会見で詳しい説明をせず、危機感が国際的にあまり共有されていない。
住宅市場の下落を食い止めるという目標も立てたが、抜本的な解決策は示されていないという。
中国経済の本格的な再生には、強力なリーダーシップと透明な説明が不可欠で、今後の危機対応が求められている。
正確な情報がどこまで共有されているのか、中国の現状について非常に悩みました。
現在、中国の造船業界に新倉製品を進出させるため、日々中国について調べたり、お話を聞いたりしています。
しかし、日本国内のメディアでは、中国が抱える問題への考察がさまざまで、また中国企業と密接に関わる会社の担当者の意見は前向きなものが多く、どこまで信じていいのか、判断に困ることが続いています。
とはいえ、実際のところ、中国の造船事業は今も成長を続け、ますます一強の方向に向かっています。
10年前には「Made in China」と聞くだけで不良品だと疑われていましたが、その時代は終わりつつあります。
この現実を受け入れ、国際情勢に対する関心を一層高めるべきだと強く感じています。
得た情報を業務に活かせるよう、より工夫していきたいと考えています。