ドイツ 大規模鉄道スト 高速列車、相次ぎ運休

 

出典:日本経済新聞

 

『ドイツ 大規模鉄道スト 高速列車、相次ぎ運休』

 

ドイツ国内の複数の都市で10日、大規模なストライキが始まり、主要都市を結ぶ高速列車『ICE』などが多く運休となっております。このストライキはドイツ鉄道の職員などで構成される独機関士労働組合(GDL)が賃上げなどの待遇の改善を求めて鉄道職員に呼びかけたことが発端となっております。

具体的には、労働時間を週38時間から35時間に短縮し、一定の賃上げや3000ユーロ(日本円で約47万円)のインフレ手当を要求しているそうです。ドイツでは現在歴史的ともいえる物価高で、労働者の不満は根強く、ストライキの長期化が交通インフラに混乱を広げております。

ドイツ鉄道によると、ベルリンやミュンヘン、フランクフルトなどの主要都市を結ぶ高速列車の運休が10日の朝から相次ぎ、臨時の運行体制を組んで一部は運転を続ける方針ですが、本数の大幅減により長距離の交通機能は事実上マヒしているとのことです。

都市部の近郊電車でも多くの路線で運転が止まり、バスなどの代替輸送での対応が求められています。

ドイツ鉄道は不要な旅行を控えるよう呼びかけており、乗車券の払い戻しにも応じる方針を示しました。

このストライキは現地時間の12日午後6時まで続く見込みで、組合員の97%は労働争議の長期化に賛成しているため、決着するのかどうか、不透明感が強まっております。

 

私自身、小中学生の頃、ドイツに住んでいた時期があり、この記事と同じような状況を経験したことがあります。

当時、学校でドイツ人の先生が「ドイツ人は大体、自転車を持っているから電車が止まっても生活に支障はない」と語っていたことを思い出しました。しかし、ドイツ人は長距離の旅行を非常に好むイメージがあり、実際、ドイツの国際観光支出は世界第3位とのことでした。

今回のストライキは旅行好きな人にとっても大きな痛手となっているのではないでしょうか。

ストライキの決着は不透明、と記事にありましたが、長引くほどドイツ全体の生活への圧迫は強まるのではないかと感じました。

現在、日本でも問題となっている物価高ですが、ストライキの話を国内で耳にしない理由として、日本ではストライキを武器とした団体交渉よりも、相互理解に基づく合意形成の場が重視される為とのことでした。

私個人としては、文句や愚痴をこぼすことは簡単ですが、それよりも、自分にとっての働きやすさを考え、行動していきたいと考えております。

現地に住む日本人の方々の安全を願いつつ、仕事においても、働きやすい環境を自分なりに作ることの大切さを再確認した記事でした。