ギリシャ国民、「安定」選ぶ

出典:日本経済新聞 2023年6月27日(火) 日刊

 

本日ご紹介する記事は6月27日(火)日本経済新聞 国際面より、『ギリシャ国民、「安定」選ぶ』という記事です。

25日にギリシャで投開票された議会選で、中道右派与党を率いるミツォタキス前首相の続投が決まりました。

前政権ではチプラス氏が急進左派連合を率いており、大幅な賃上げや分配の強化を掲げておりました。

しかし、金融危機に陥った2010年代にEUからの金融支援を引き換えに緊縮策を提示され、当初はそれに反対する姿勢を示していました。

最終的には最大40%の年金カットや公務員の大幅削減など、国民の痛みを伴う形で緊縮策を受け入れました。

大手世論調査会社は今回の選挙結果に対して「国民はデモに明け暮れた混乱の時代に戻りたくないと考え、安定を求めた」と分析しています。

2018年よりチプラス氏に代わって政権を率いているミツォタキス氏は新型コロナウイルス渦を除いては財政黒字を維持しており、法人税の引き下げや、複雑な事業許可手続きを簡素化するなど、財政政策に力を入れてきました。アメリカGoogleやマイクロソフトなどもギリシャに対して2022年から2023年にかけて大型投資を決め、ビジネス路線にも力を入れております。その結果2022年はユーロ圏平均を大きく上回る5.9%もの経済成長を達成し、景気回復、国民生活の安定に貢献しております。

ミツォタキス氏は今回の勝利をうけ、公共サービスのデジタル化や医療体制の充実を進めると強調しています。

この記事を読み、コロナウイルスの出現に伴う世界的な混乱があったことで世間では経済的な成長、

打開策がどこの国でも求められていると強く感じました。

ギリシャの前政権の経済政策が失敗した理由としまして、他国との関係に注目するあまりに国民の生活がないがしろになってしまったことと、ギリシャの国民性への理解が不足していたためと私は考えました。

調べたところギリシャでは頻繁にデモやストライキが発生すると外務省の海外安全ホームページにも明記されており、国民性を理解し、耳を傾けていれば国民が何を求め、何を嫌うのか予測がつきそうなものに思えます。

一方で現政権の経済政策は国民の生活を支えるためという目的が明確に伝わる政策になっており、結果も出しております。前政権と現政権とでは対照的に映ります。

これは人間に当てはめても同じことが言えると考えます。私は一人で考えすぎて煮詰まってしまうことが多くあり、結果的にミスをすることがあります。ギリシャの現政権のように自分のやるべきことのゴールや問題を明確にしたうえで、各部署の動き、役割を理解し、協力関係を築きながら行動しようと思えた記事でした。