イスラエル、ガザ攻撃拡大

イスラエル軍は18日にガザ全域で大規模空爆に踏み切りました。

イスラエルのネタニヤフ首相は同日夜のテレビ演説で「イスラム組織ハマスは24時間で我々の攻撃の威力を思い知った」と語り、併せて「ハマスが毎回提案を拒否した」とし、ハマスが停戦の枠組みを崩壊させたとしています。

イスラエルでは2カ月間に及んだ停戦中に軍事作戦の拡大を可能にする弾薬の補充を進めており、攻撃再開に伴い住民に退避を呼びかけたことは地上作戦の準備との受け止めが広がっています。

イスラエルは停戦の第2段階への移行を拒否し、人質の追加開放を求め、米国と共にハマスのガザ撤退要求を持ち出しております。

また、米国ウォール・ストリート・ジャーナル紙は事前にイスラエル側から説明を受けたトランプ大統領が攻撃再開を容認していたと報じました。

この報道のみならず、これまで米国はイスラエルの行動に対し理解を示してきたからこそ、イスラエル側に強気の姿勢を取らせる要因になっております。
イスラエル国内からは様々な反応があります。

イスラエルの極右政党「ユダヤの力」代表のベングビール氏はガザへの攻撃再開を「歓迎する」とし、連立政権に参加する意思を表明しました。

しかし、一方で国民からは「極右政党を連立に復帰させることで、ネタニヤフ氏が自身の政治生命を延命している」「残る人質を見捨てた」などと批判的な意見も出ております。

相変わらず、ガザ地区にはいいニュースが全くないようです。

信条の違い、領土の取り合い、金品・権利の要求など、戦争が終わらない理由はいくつかありますが、国の指導者たる国家元首同士の結託がさらに戦争の終結を先送りにしているように感じました。

イスラエルは人質の解放のみならずハマスの徹底的な壊滅を求めており、アメリカは「支援」という名目でアメリカの武器を買ってほしい、ついでに戦争を終わらせるために世界のリーダーとして行動しているから評価してほしい、という思惑があるのではないかと感じてしまいます。まさに、戦争はビジネスであると言っているようなものです。

そこへさらに政治的な忖度が加わり、イスラエル国民の生活・安全保障や意見はないがしろにされている印象が強く、もはや共倒れするしか、終結の道はないのではないかとすら思えます。これまでガザに関するニュースは定期的に追い、募金をしたことすらありましたが、戦争を続けたい、終わらせたくない勢力は確かに存在すると確信しました。

この記事を読み、感情的になってしまいましたが、日本においても「国が何をしてくれるか」よりも「自分たちがどうしたいか」を主張し、主体的に行動する機会を大切にしたいと感じました。