アメリカで「グリーフキャンプ」広がる 死別の悲しみ共有
米国で、近親者を亡くした子供が参加する「グリーフキャンプ」の活動が広がっている。
グリーフとは、嘆き悲しむこと。
日帰りから泊まりまで様々な形があり、水遊びやキャンプファイアーといった通常のキャンプ活動に加え、
個別カウンセリングやアートセラピー、死別の体験を話し合うグループトークなどが組み込まれている。
グリーフキャンプの始まりは1980年代まで遡るが、100万人以上が亡くなった新型コロナウイルスの流行をきっかけに死別体験や悲しみを人生の一部として受け入れ、よりオープンに話り合おうという風潮が生まれ、広く一般に知られるようになった。
悲しみに寄り添うグリーフケアをより身近にするための取り組みとして、キャンプ運営団体が参加者の体験や活動内容などをSNS上で積極的に配信し始めたことも、周知を後押ししている。
運営団体のひとつエクスペリエンス・キャンプスでは、創立した2009年には27人だった参加者が、
15年間で約50倍の1300人まで膨らんだ。
多くのキャンプは個人や企業の寄付が運営費の柱となっており、同社も参加費は無料。
約1千人のスタッフは、事務局業務にあたる人や医療関係者などを除く大半をボランティアが担う。キャンプ参加者が大人になり、スタッフとして関わるケースも多い。
悲しさ、喪失感は誰にでも打ち明けられるものではありません。
近しい人に自分の弱さを見せたくない気持ちや、話を聞かせることで悲しい気持ちを背負わせてしまうのではないかという罪悪感。
話すことで解決策を見いだせるものでもないし、口に出すことで現実感が増して余計辛くなることすらあります。
ただ、話す(=スピークする)という言葉には離す(=リリースする)という意味もあり、
口に出して話すことによりネガティブな感情を自分の心から離すことになるという論文を読んだことがあります。
グリーフキャンプの参加者が爆発的に伸びていることからも、その効果を確信しました。
仕事においても、問題点や課題をひとりで感じているだけでは、ネガティブな悪循環に陥るだけだと私は考えています。
ただ愚痴や弱音をいいたいだけのときもありますが、誰かに共有することで解決につながったり状況が改善したりしたこともたくさんありました。共有することのチカラを信じ、今日もみなさんのお力を借りて業務に邁進したいと思います。