α世代の「シャーペン沼」 SNS×親の弱みが生む高額消費
東京都の中学校に通うA君はすっかり高級シャープペンの魅力にはまってしまった。
周りの友人が使う、ノックをせずに芯が出てくるシャープペンに驚き、小遣いをためた。
そして買ったのが1本3300円のパイロットコーポレーションの「S30(エスサーティー)」だった。
A君は「勉強のモチベーションも上がる」と前向きだ。
それにしても高額だが、母親は「小遣いで買ったし、いいんじゃない」と気にしない。
シャープペンの人気が高まり、ここ数年で1,000円超の高性能品が増えている。
各メーカーは機能で競うようになり芯が折れにくいモデルや自動で芯が出るモデルなどあり、中には「クルトガ ダイブ」という5,500円の商品もある。ロフト銀座店では1〜5月のシャープペンの売上高が前年同期を64%も上回った。
ブームが訪れたのは2020年以降の新型コロナ下で、火をつけたのはやはりユーチューバーだ。
名高いのは「しーさー」さん。人気ランキングを発表したり、シャープペンの魅力や複雑な構造を分かりやすく説明したりし、中高生を中心に人気がある。
メーカーに忖度(そんたく)せずに商品の長所や短所を語り、とりわけ「α世代」と言われ、2010年以降の生まれが多い中学生からの支持率が高い。
「親もゲームで5,000円を使うぐらいならばと、勉強がはかどるシャープペンの購入を止めないのでしょう」と、しーさーさんは語る。
親の泣きどころとSNS。様々な要因が絡み合って生まれた「シャーペン沼」は奥深く、なかなか憧れるのをやめられないようだ。
この記事を読んで私は真っ先にドクターグリップを思い出しました。
ご存じの方も多いのではないでしょうか。振るだけで芯が出てくる構造や握りやすさに当時は憧れを持ちました。
しかしながら、シャープペンに5,000円というのは驚きです。うろ覚えですが、あのドクターグリップも1,000円ほどであったかと。それでも購入をためらった覚えがあります。
それが今の時代ではSNSなどで広がると5倍の金額でも人気が出る様に、さらにネット上には1万円超えのクルトガダイブもありました。
約20年前に5,000円のシャープペンが売れる時代が来ると想像できたでしょうか。おそらく想像できた方は少ないのではないでしょうか。
どんなところからヒット商品が生まれるかはわかりません。
またその価格設定は性能からみて高いのか安いのか感じ方は人それぞれであると思います。
私は5,000円のシャープペンは高いと感じました。
ですがヒットしているということは私の考えが凝り固まっている証拠であると思います。
仕事も私生活もかたい頭では良い発想は生まれません。
これを機に一本5,000円のシャープペンも売れる時代なんだと再認識し、自分自身を変化、変革し柔軟な対応が出来る様に心掛けていきたいです。