認知症の4割は予防できる 難聴などリスク、適切対応で患者大幅減 

出典:日経新聞

『認知症の4割は予防できる』。こんな結果が東海大学などの研究で明らかになった。

日本人を対象にした調査で、認知症に陥る危険因子として耳が遠くなる難聴や運動不足、高コレステロールなどの影響が大きい。

適切な対策が講じられれば認知症患者を大幅に減らせる可能性があるという。

東海大とデンマーク・コペンハーゲン大学の研究員が共同で研究した論文が、英医学誌『ランセット』に掲載された。

ランセットの機関が認知症の危険因子と特定している14項目を対象に、日本の国民健康・栄養調査や政府統計などを用いて分析した。

その結果、認知症発症に最も影響が大きいのは難聴で6.7%、次いで運動不足が6.0%、高LDLコレステロール血症が4.5%だった。

14項目すべてを合計すると38.9%となり、理論上はおよそ4割の認知症が予防できると結論づけた。

 

日本では認知症患者数が増加傾向にあり、2022年には443万人、2050年には586万人に達すると推計されている。

 

この記事を読んで、正直に言うと「なるほど」と同時に、少し身構えてしまいました。

というのも私は、幼い頃から右の耳がほとんど聞こえず、さらに祖父母も認知症を患っていました。

いわば、あまりありがたくない条件がきれいにそろった、認知症サラブレッドの血統です。

これまで認知症は、年齢や遺伝の問題として「どうしようもないもの」と捉えていました。

ですが今回の研究は、少なくとも一部は生活習慣や環境によって左右される可能性がある、という現実を突きつけています。

特に印象的だったのは、最も影響が大きい因子が難聴だったことです。

日本では「年を取れば耳が遠くなるのは仕方ない」と軽く流されがちですが、その放置が認知症リスクにつながるかもしれない、という視点はあまり共有されてこなかったように思います。

一方で、「4割は予防できる」という数字を、単純に希望として受け取れない自分もいます。

対策が有効だと分かっていても、実際に行動に移す人は限られますし、個人の努力だけに任せるのは酷な話でもあります。

それでも、何も知らずに不安だけを抱えている状態と、少なくともリスクの正体を知った状態とでは、大きな違いがあると思います。認知症を「避けられない老い」として諦めるのではなく、少しでも介入の余地がある問題として捉え直す。

 

この記事は、その第一歩を示しているように感じました。