スペースX、IPOの公開価格を135ドルに設定、750億ドル調達目指す
米宇宙開発企業のスペースXは6月3日、米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で、新規株式公開(IPO)を実施し、
約750億ドル(約12兆円)もの資金を集める計画を発表した。
これは世界的に見ても過去最大級のIPOとなる見込みであり、この規模は世界でもトップクラスに大きく、宇宙開発や人工衛星通信ビジネスに対する期待の高さを示している。
計画によると、同社は米ナスダック市場などへの上場を目指し、1株135ドルで約5億5555万株を新たに売り出す予定である。
この条件で計算すると、調達額は約750億ドルに達し、日本円では約12兆円となる。
実現すれば、企業の資金調達として歴史的な規模となる。
また、米メディアの報道では、上場後のスペースXの時価総額は約1兆7700億ドル(約283兆円)に達する見通しとされている。
これは世界有数の巨大企業に匹敵する規模であり、ロケットによる宇宙輸送や、衛星通信サービス「スターリンク」などの事業が高く評価されていることを意味している。
一方で、上場後も創業者であるElon Musk氏が議決権の80%超を保有する見込みで、経営の主導権は引き続きマスク氏に集中するとみられる。
そのため、株式市場に公開された後も、同氏の影響力は極めて大きい状態が続く。
さらに、今回の上場を巡っては利益相反への懸念も浮上している。
米ブルームバーグによると、トランプ政権で中東政策を担当する政府高官ら10人が、スペースXや同社と統合されたAI開発企業「xAI」の株式を合計最大4380万ドル(約70億円)相当保有していることが判明した。
スペースXの上場によって株価が上昇すれば、これらの政府関係者が大きな利益を得る可能性があるため、公平性や倫理面への疑問が指摘されている。
スペースXは世界最大級のIPOとして市場関係者から大きな注目を集めていると同時に、企業価値の急拡大や政府関係者による株式保有問題など、経済面だけでなく政治・倫理面での議論も活発化しそうです。
今回の計画を通して、宇宙ビジネスへの期待の大きさが伝わってくると同時に、創業者に権限が集中している点や、利益相反といった課題についても気になりました。
今後は、成長性だけでなく、透明性、公平性のバランスも大切になっていくのではないかと感じます。
