従業員と子供の関係は重要

子供には、自分に関係のあることについて意見を自由に話すことができ、それを聴いてもらう権利がある。

これは、世界196カ国・地域が締約する子供の権利条約が定める、子供の権利の4原則の一つである。

日本でもこども基本法で、国や自治体は子供関連の政策立案や評価の際に子供の意見を反映させる措置を講ずることとされている。

しかし、多くの家庭で親は子供の話をじっくり聴けていない。

ユニセフ・イノチェンティ研究所の調査では、最低でも週に1~2回親と話せている日本の10~19歳の子供の割合は、

53%と、調査を行った38カ国中最も低かった。

この年頃の子を想定すると、親子の会話の機会がある方が人間関係、進路、仕事観などの面でプラスに働くのではないか。

ただ、親に時間的、精神的余裕がないと、幼少時よりも複雑化する子供の話をじっくり聞くことは簡単ではない。

企業は従業員の賃金や労働環境を通じて、その子供の生活環境に影響を及ぼしている。

従業員である親が子供と話せる時間や機会を作れているか、ということも見過ごすべきではないだろう。

ところが、10代の子を持つ従業員は「子育てが一段落した」と見なされがちで、企業が実情を把握していないことが一般的だ。

10~18歳の子供がおり、フルタイムで働くビジネスパーソン向けのアンケートによれば、子供が自分の仕事や労働時間について「どう思っているか分からない」という回答者は、生活満足度が低い。

一方で、子供が自分の仕事について「いい仕事だと思っている」という回答者の生活満足度は高い傾向にあった。

10代の子供と親との会話の確保は、子供にとっても、親であるビジネスパーソンにとっても、心身の健康や幸福に好影響を及ぼすことが分かる。

今月のアッシュ研修でハーズバーグの二要因性理論について扱った。その理論によると、労働時間や賃金といった環境が良くないと不満に直結するが、改善しても満足することは無い。

一方で、子供との良好な関係などモチベーションに寄与するものがあると、人は満足するという。

まさに、企業が「従業員と子供の関係」に着目して実態を把握することは、従業員と子供の双方の満足度向上につながる新たな施策検討の一助になるだろう。

具体的には、子供参加の職場見学の企画や、勤務時間や勤務場所の再設計などが考えられるのではないだろうか。

私には、思春期の子供が2人いて関係は良好…と勝手に思っている。

その子供との関係から来るモチベーションは、確かに日々を生きる糧「生きがい」となっている。

従って、賃金倍と言われても、子供との関係を崩してまで働くことはない。

なぜなら、賃金増えても満足することはないのだから。