「個人情報保護委が初の緊急命令 名簿事業者に販売中止求める」

個人情報保護委員会(以下”個情委”)は、東京都中野区の名簿事業者「ビジネスプランニング」に対し、
違法行為につながる個人情報の販売を中止するよう求める緊急命令を出した。
個情委が緊急命令を出すのは初めてで、特殊詐欺グループの利用など取引の悪質性を問題視した。

個情委によると、同社は2023年5月から24年10月、販売先が違法行為に及ぶ可能性を認識していながら名簿を提供し、中には特殊詐欺グループも含まれていた。
多くの人の氏名や住所などがグループに渡ったとみられるが、個情委は詐欺への悪用実態を含めて被害の全容を明らかにしていない。

警察からの情報提供を受け今年4月に立ち入り検査し違反の実態を把握したという。個情委は再発防止に向けた体制整備も求めた。

私は ”情報を公開するということがどれだけ危険なのか” ということと ”情報を公開する相手を精査する能力の重要性” を改めて見つめ直してみようと感じました。
 私たちは日常的にネットショッピングやSNSなどを利用する際に、会員登録などを通じて多くの個人情報を自分の手で差し出しています。

しかし、その情報がどのように扱われているのか、誰に見られているのか、意外とそれを気にしていない方も少なくはないと思います。

 ですが、私たちの個人情報は自分たちの知らないところで不特定多数の誰かに閲覧され、その情報を売られ、それが悪用されている可能性があるかもしれない。
…残念ながらそんな不安が現実となりつつあります。
 
だからこそ大切なのは、「情報を”誰に”どこまで提供するのか」これをしっかりと考えることです。

 無暗に自分および関係者の名前や住所、電話番号などの情報を公開するのではなく、「この情報を渡しても大丈夫なのか?」「このサイトは信頼できるか?」といった視点を持つことが必要です。

 また、情報登録という行為以外にも日常会話やお酒の席、Xなどの気軽に利用できるようなSNSによる投稿などでも自分の中ではぼかした表現にしているつもりでも人によっては特定できてしまうような情報を無暗に発言,発信しないようリテラシーを守ること、こちらも重要です。

 そんなことは当然で常識だと思われる方も多いかもしれませんが、
気が緩んでしまうと相手を選ばずうっかり口を滑らしてしまうのが人間というものでもあるのです。

 情報社会の中で生きる私たち一人ひとりが、自分や周囲の情報を守る責任を持たなければなりません。
今回の事例は、その意識を改めて私たちに突きつける警鐘だと感じます。
 これからも、自分自身や身の回りの方を守るためにも、情報の取り扱いにもっと慎重になっていこうと感じました。