ファーウェイ製AI半導体、使用は「輸出規制違反」 米政権

トランプ米政権は中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)製の人工知能(AI)向け半導体について「使用すれば米国の輸出規制に違反する恐れがある」との指針を示した。国内外の企業にルールを守るように求める。
開発にも関わらないよう警告しており、中国のAI開発を遅らせる狙いがある。
米商務省産業安全保障局(BIS)が13日に指針を公表した。
対象はファーウェイのAI半導体「アセンド」シリーズで、アセンド910B、同910C、同910Dの3品目だ。
中国への輸出が規制されている米エヌビディア製品の「代替品」と位置づけられている。
BISは米国内外の企業に対し、米政府の許認可なくアセンドを使用すれば米国の輸出管理規則(EAR)の違反となり、罰金や輸出許可の取り消しなどの罰則が科される恐れがあると警告した。
910Bは現行品で、910Cは5月中にも量産・出荷が始まるとみられていた。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると910Dはまだ研究開発段階だが、5月下旬以降に最初の試作品が顧客の中国企業に渡る見通しという。
BISはアセンドを使用するだけでなく、生産や開発に必要なデータの受け取りなども規制した。開発段階から関与しないよう、企業側に求めた。
AI半導体は米エヌビディアのシェアが高い。米政府はバイデン前政権時代から、中国のAI開発力を抑止するため、エヌビディア製などの半導体輸出を規制してきた。
トランプ政権も対中国では規制強化を続けるとみられていた。
トランプ政権はファーウェイ製半導体に対する規制強化とあわせて、バイデン前政権が打ち出したAI半導体の輸出規制の強化案も撤回した。
AI半導体の中国への横流しを止めるため、友好国への輸出も規制する内容だった。

私は改めて米中摩擦の影響が本当にさまざまな分野に広がっているのだと、強く実感しました。
すべての記事を読み終えたわけではありませんが、もともとこの国際問題は幅広い産業に波及するだろうと予想していました。
しかし、AI産業にまで及ぶ問題であるとは、正直なところ想定の範囲を超えていました。
今や、チャット型AIは多岐にわたり、たとえばOpenAI、X社のGrok、マイクロソフトのCopilotなどが代表的な存在です。
最近では中国のDeepSeekも登場し、ますます競争が激しくなっています。
こうしたAIを動かすために不可欠なのがAI半導体、いわばAIにとっての“肉体”のようなものです。
その半導体に対する規制が中国に向けて強化されている現状は、米中の政治的対立を超えて、AI産業そのものの発展にも深刻なマイナス影響を及ぼすのではないかと、私は強く懸念しています。
今回の規制については、どうしても後ろ向きな印象を受けざるを得ません。
何をどこまで、いつまで規制し続けるのか――現時点では不透明なままです。
だからこそ、影響力を持つ国として、責任ある行動と、より長期的な視点に立った判断をしてほしいと感じました。
この記事を通じて、その思いがより一層強くなりました。