原油タンカー新造船発注10倍に 23年度、船腹不足懸念で
大型原油タンカーの新造船の発注が増えている。
船腹不足の懸念や高水準な運賃市況が背景にある。
LSEGによると、23年度の世界のVLCCの新造船の発注は43隻と、前年度の4隻から10.8倍に増えた。
20年以降、鋼材価格の上昇やコンテナ船などの発注増で造船所の需給が逼迫し、新造船の価格は高騰した。
原油の需要は新型コロナウイルスの感染拡大で低迷し、脱炭素化で将来的にも大幅増が見込みにくい。
VLCCの発注は21年5月から23年6月まではほとんどなく、多くても2隻という月が続いた。
コンテナ船などに比べ、積極発注を手控えていたVLCC。
去年の秋から回復基調にあるのは、数年後の船腹不足の懸念が強まってきたためだ。
老齢船が増え、近い将来の不足懸念が強まっている。新造船価もしばらく下がらないという見方から、発注に動く船主が増えたという見方もある。
船腹の不足傾向に加え、ロシアによるウクライナ侵略以降は原油の輸送航路も変更し、中東からの原油輸送などで距離の長い輸送航路が増えている。距離が長くなり、VLCC運賃が高く推移していることも発注を後押ししている。
重油に代わるVLCCの燃料が定まっていないことも、船主が発注を控えていた理由となる。
航海ごとに寄港地が違うことが多く世界中で補給できるめどが立たなければ新燃料船の運航は難しく、発注も増えていなかった。
郵船は23年10月、アンモニアレディー(アンモニア燃料船に転換可能な船)のVLCCを2隻発注した。
25年の竣工後しばらくは重油で運航し、燃料の補給やコストの面で実現可能性が高まれば、改造工事の後にアンモニアでの運航に切り替え可能だという。重油など調達網の確立された燃料で運航しつつ、将来は新燃料にも対応可能なレディー船の発注が主流となりそうだ。
私はこの記事を読んで、弊社の製品は船種により搭載される製品が異なります。
原油タンカーに適した製品があれば、原油タンカーを得意とする造船所もあると思います。
私自身まだまだ製品知識や船舶に関した知識は乏しく勉強中の身です。
造船所により特色や雰囲気が異なり、担当となる造船所の特色を早くつかめるようにしたいと考えていたところです。
情報収集を行い、業界の流れを把握していきます。