AmazonなどテレビOS、自社優遇なら独禁法違反 公取委
公正取引委員会は6日、インターネットに接続する「コネクテッドテレビ」に関する報告書を公表した。テレビの基本ソフト(OS)を提供するアマゾンやグーグルなどに対し、利用者に自社サービスを優先的に薦めて他社を妨害すれば、独占禁止法違反の恐れがあると指摘した。
公正取引委員会が2023年3月からの1年間、OS提供者や動画配信サービス事業者、消費者を対象に初めて調査した。国内では動画人気の高まりで、コネクテッドテレビの利用が増えている。
国内のテレビOSはアマゾンとグーグルでおよそ7割のシェアを持つ。アマゾンなどがOSで自社の動画サービスを優先的に表示して、他社サービスの取引機会を減らした場合は、独占禁止法が禁じる私的独占などにあたるとの見解を示した。
独占行為を防ぐため、ランキングやおすすめの表示基準を開示することが望ましいとした。
公正取引委員会は調査の公表を通じて、事業者に取引改善や見直しを促す。違反行為があれば独占禁止法に基づき摘発する。公正取引委員会の担当者は「消費者が将来にわたって多様なコンテンツを得られる環境になることを期待する」と強調した。
この記事で初めて「コネクテッドテレビ」なる単語を目にしました。
私の家にはテレビがございませんので、普通のテレビと何が違うの?と思い調べてみましたが、ただ単にインターネットに接続されているテレビだそうです。
オンラインのデバイスとしてカテゴリーすれば、そう目新しいものでも無い様な気がしますが、関心をもったのはOSの提供がアマゾンとグーグルの2社で70%のシェアを獲得していることです。
記事の中ではこのシェア獲得率から独占禁止法に触れることへの懸念でまとめられていましたが、私はアマゾンとグーグルの企業努力を称賛するべきだと思います。
これから拡大するであろうマーケットを確実に掴み、戦略的に事業を進めてきた結果がシェア70%という数字に如実に表れているのだと思います。
確かにアマゾンとグーグルというネームバリューが消費者の購買決定要素の多くを担っている可能性は高いものの、その企業努力を独占禁止法などで縛るのは、ナンセンスな様にも思えます。
法律で規制するよりも、アマゾン・グーグルより良いのも作れたら70%のシェアまるごと引き込めるチャンスとして新規参入企業に補助金でも斡旋した方がよっぽど消費者にとって有益なのではないかと思います。
これからのコネクテッドテレビの発展に期待します。