原発処理水、デマを封じる外交戦略

韓国で2019年に盛り上がった反日不買運動を率いたデモ団体がここ数ヶ月、首相官邸前で「核汚染水に反対」などと叫びながらプラカードを掲げる姿が目立つ。

福島第一原発問題で国民の不安を煽り、日本の処理水放出に反対しないユン政権に攻撃の矛先を向ける団体メンバーには、韓国の野党議員の姿もある。

中国は政府が先導して日本を非難。安全性を示す科学的根拠には耳をかさず、周辺国の世論を巻き込もうと試みる。

これに対し日本政府は、SNSを通じて英語、中国語、韓国語など複数言語で海洋放出の仕組みや処理水の安全性を訴え、誤った情報やフェイクニュースに素早く対応するとしている。

 

人体への悪影響を訴える人たちが指摘するトリチウムは、世界の原発からすでに海に流されている物質であり、福島第一原発で予定する海洋放出は年間22兆ベクレル未満。

一方、韓国のある原発ではその3倍近い71兆ベクレル、中国に至っては7倍近い143兆ベクレルを年間に放出している。

 

威圧的な態度で日本を追い込み、有利な立場に立とうとする外交活動。

与党を引きずり落とす戦略としての反対運動。そうした政治利用のために自国民を不必要に不安にさせ、メディアコントロールで正しい情報を与えない。

漁業関係者や飲食業の人々を苦しめても自分達に有利なように活用しようとする政治家たちのやり方にはいささか疑問を覚えます。

国や国民を代表する偉い人なのだから、民衆のためにもお手本となるようなフェアでスマートな外交手腕を見せてほしいと感じました。

 

デモ活動にしても、令和の時代にまだ昭和と変わらない方法、それもあまり効果的ではなさそうなものを続けていることに違和感を覚えます。

新しい方法を考える事は、労力も時間も使うし、大変だけれども、昔からやってきたことだからと効果を無視して続けていくことに人々の健康被害や世界の環境破壊を心配してくれている気持ちはありがたいですし、声高に発言する行為は誰にでもできることではないので尊敬もしますが、その時間や労力をもっと活かせる方法もある気がしてもどかしくなります。

 

ともあれ世に溢れるたくさんの情報を自分で選び、自分の考えを時代に即してアップデートし、人前で主義主張を叫んで大多数になろうとせずとも自分の判断に自信を持てる大人になりたいと改めて感じた記事でした。