『スーダン戦闘3カ月 国内外に300万人避難』

『スーダン戦闘3カ月 国内外に300万人避難』という報道をみての感想です。

新聞の紙面の面積に対するこの記事の大きさが小さすぎるのではないかということです。

この記事が掲載されていた国際面には大見出し記事が2つあり、「米大統領選候補者の紹介記事」と「インドの景気がコロナ前まで回復した」といった内容でした。

この記事が位置していたのは国際面の右下、書籍の広告の真上で隙間を埋めるように掲載されていました。

方や大国の指導者候補の紹介、方や大国の経済状況、人の命が今にも失われている現実が目に映りにくく、まるで命に差や順序があるとでもいうような配置だと感じました。

スーダンという国に関して調べたところ、スーダンは多様性にあふれる国ということがわかりました。北部はアラブ系、南部はアフリカ系の民族が住んでおり、その中に数百もの異なる民族が共存しています。

スーダン日本国大使館の「安全の手引き」ではスーダンの治安の悪さが警告されており、この記事を読む前も、スーダン、リビア、イスラエル、シリアなどの地名が出ると聞きなじみがある分「いつものこと」と思っていました。

こうした報道を「異常」と感じられない人は多くいるのではないかと思います。

こうした出来事がヨーロッパでのいわゆる移民問題の原因になっているのかもしれないと思えば、紛争も表面的な問題ではなくなります。一人でも多くの人がこの記事の存在に気づいてほしいと思えた記事でした。