スプレーノズルの新たな分野拡大なるか?!
挑戦ストーリー2:
スプレーノズルの新たな分野拡大なるか?!

Chapter 1. 社長からの挑戦状?!

学生時代、私は商学部だったが、建築に興味を持ち大学を編入しようとした。
編入は叶わなかったものの、就職するなら同じ社会インフラに関連する会社にしようと決めていた。
他人の土壌ではないオリジナル製品で半世紀以上の実績があるにも関わらず、
驕らずに未来を見据えて事業展開する姿勢を感じ、NIIKURAに入社した。

「君ならこのスプレーノズルをどのように売っていくか?」
そう社長から投げかられたのは、新入社員研修を終え営業部に配属されて間もない頃だった。

Chapter 2. スプレーノズルって何?!

スプレーノズル

任されたのは、スプレーノズルを使って、未開拓の分野を切り拓くこと。
「スプレーノズル」・・・?、聞いた事もなければ見たこともなかった。
先輩に聞いてみたところ、液体や気体など流体の噴霧形状を変化させるヘッドのことで、
身近なところだと洗車機にも使われている。

NIIKURAのスプレーノズルの歴史は古く、長い間、船舶や工場の加湿用などに利用されている。
しかし私が任されたのは、これまでとは全く違う新たな分野での販路拡大というミッション。
新分野での実績はないので社内に精通する人もおらず、
入社1年目で自社の製品も分からない状態でひたすら飛び込み営業を重ねた。

スプレーノズル

Chapter 3. 苦行、そして一筋の光

橋口さん

工場、ゴルフ場などのレジャー施設、官公庁・・・、スプレーノズルを片手に、とにかく色々なところに営業した。
いや、営業といっても、売り込みではなく「聞き込み」だった。
何とかニーズを引き出してNIIKURAのノズルを使ってもらえないか・・・、その想いでいっぱいだった。
しかし、目に見える成果を上げられないまま月日ばかりが過ぎ、とうとう1年目が終わろうとしていた。

そんな時、あるメーカーから現状のスプレーを見直したいとのご連絡!
今まで思いもしなかった分野からの引き合いとあってすぐさま訪問した。
何が出来るかと考え、スプレーノズルを使った簡単なデモンストレーションを行ったが、
先方の期待とはかけ離れたプレゼンに、反応は冷ややかだった。

橋口さん

Chapter 4. お客様を、そして社内を動かしたのは、「やる気」

それでも、何かと理由をつくって訪問し、そのたびに要望を聞き、一言一句もらさずメモし、工場も何度も確認させていただいた。
先方も私の「やる気」は買ってくださり、スプレーノズル界では名だたる競合他社からの営業を断った、という話をしてくれたり、
求める製品についての「ヒント」をたくさんいただけた。

NIIKURAは古くからの常連のお客様が多いこともあり、当初は新規製品開発にやや後ろ向きな雰囲気もあったのだが、
ここまで来たら前に進むしかない!
既存の製品の開発の合間を縫って、メモしてきた事を全て開発担当者に伝え、新製品の開発を進めてもらった。

そしてついに、全く新しく、汎用性も高い自信作が完成した!

橋口さん

Chapter 5. 勝ち得た信頼

スプレーノズル

「本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」
シンプルな言葉だが、すべてが詰まっている。
製品が完成し、初納品した時にいただいた言葉だ。涙が出そうだった。

そのメーカーからは今もコンスタントに受注をいただいている。
自分の感覚が間違っていなかったと実感した。

スプレーノズル

Chapter 6. 先輩が救ってくれた

一番大変だったのは、自分自身のメンタルとの戦いだった。
「1年間は勉強だ」と言ってもらったものの、成果が出せずただ過ぎていく毎日に、
心身ともに疲弊してしまい、無意識に涙がこぼれるほど落ち込んでしまった。
それを乗り越えられたのは、ある先輩のおかげだ。
仕事には厳しい人だが、引きこもりがちになっていた私の様子を気遣ってくれて、営業に同行してくれたり
飲み・ジョギング・ゴルフなど、多少強引にでも連れ出してくれて、ひたすら介抱してくれた。

その先輩からいただいた2つの言葉は、今でもすごく大事にしている。

  1. 「君はコツコツやっていくタイプだ。だから、そのうち何かしらの結果を出せるはずだ。
    でも、それに驕らず、褒められても浮かれずに実直にやっていくことだ。」
  2. 「誰のためでもなく、自分のために仕事をしなさい。
    誰かのために、とか、誰かに褒められたい、という気持ちで仕事をしていると、
    それが崩れた時、自分自身が崩れてしまうが、自分のために仕事をしていれば、崩れる事はないからだ。」
  3.  

Chapter 7. スプレーノズルキットの民間利用

スプレーノズル

それともう一つ、同時進行でスプレーノズルの新たな利用方法の開拓を進めていた。
それは、暑い夏に涼を与えるミストスプレー。
公園や駅などで、涼しいミストが出ているのを見たことがあるのではないだろうか。

実はこれは、コンプレッサーという機械を導入したり、水のタンクを設置したりなど
大掛かりな設備が必要で、かなりコストがかかるため
「欲しいとは思うけど、そんなに高いんじゃ・・・」という声が多かった。
そこで私たちは、こういった大掛かりな設備を使わずに出来ないか・・・、と企画を開始。
水道の蛇口からホースを繋ぐだけで使えるミストスプレーキットを開発・販売に漕ぎ着けた!
価格が安価で設置が容易なこともあり、サーフィンで有名な静波海岸やJR御殿場駅など、
様々なところで導入していただいている。
「もっとたくさんのスプレーをつけたい」と、追加のご注文も好調だ。
評判が広がり、地元のラジオ番組にも取り上げられたほど。

橋口さん
スプレーノズル

Chapter 8. 成果とこれから

スプレーノズルの新たな分野開拓。こんな難しいプロジェクトをなぜ私たち新入社員に?
あの頃は、そんなことを何度も繰り返し思った。
でも今なら分かる。「いつもの使い方」の「いつものお客様」としかお取り引きしていないと
それ以外の、思いもよらない情報は得られない。
既成概念なしに取り組めるのは新入社員しかいない!社長にはそれが見えていたのだ。

ただひたすらに足を運び工場を見学させてもらい、ヒアリングしていたことが、今とても役立っている。
他のお客様でも、電話で話すだけで工場の様子が手に取るように分かるようになったのだ。
自分が理解するまで貪欲に追いかけること、それから、色々な人の意見に耳を傾けることの大切さを学んだ。
新入社員の自分に至らない点があるのは当たり前。でもそうする事で、至らない点を補っていけるからだ。

その代わり、自分の良いところはもっと尊重して、自分の感覚を信じて前に進んでいこう。

橋口さん
橋口

プロフィール:
商学部 商学科卒
兵庫県出身
趣味:ドライブ(最近クルマを購入!)、サウンドトラック鑑賞、服飾(和装にこだわってます!)
座右の銘:自分を信じる